【青いけどレッドデータ】「青の吉野家」そば処 吉野家に行ってきた

ライドログ
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はじめに 牛丼三大チェーンで好きなのは?

普段何気ない会話をする時の定番として「○○の中でどれが一番好き?」という会話は、誰しもが経験のある部類の会話だと思います。その中でも比較的話を広げやすいのが「三大牛丼チェーン(すき家、松屋、吉野家)の中でどれが好き?」というテーマ。

たまに「えー、牛丼屋なんか行ったことないから分かんなーい(はぁと)」っていうクソなんちゃってお嬢様もいますが、シャットアウトなのか誘い受けなのかを判定する絶好のチャンスでゴニョゴニョ・・・。

と、まぁ明治頃に文明開化に牛鍋として発祥し、以降100年以上日本の国民食としての位置付けを確立してきたライスボール、「GYUDON」ですが、僕はそのテーマには吉野家と答えています。

普通に味が好きなだけなんですが、このテーマで他流派ガチ勢(すき家派や松屋派)とバトルすると、敗北一直線です。はいこないだも論破された!

なぜか?おそらく答えはシンプル。

松屋派の主張

味噌汁がちゃんとダシを取ってて美味い」「バーベキューソースが他にない」「定食屋としてのバリエーションが豊富

すき家派の主張

牛丼にチーズとか世界を拡げた」「キング牛丼などの発想が斬新」「キン肉マンとのコラボ(吉野家ファンにとっての絶望)


など、他二流派が客観的に比較可能かつ多種多様なロジックを展開するのに対して、

吉野家派の主張

「これぞ牛丼って味がする」「それでも僕は吉野家がいい」「創業以来守られてきた伝統の味」


のように懐古的、主観的なロジックに限られてしまうからではないでしょうか。

僕が論破されがちかどうかを問うまでもなく、かつて高度経済成長期からバブル前期の日本の未来を担った「24時間働けるモーレツお父さん」たちの胃袋を支え、牛丼屋としてニッポンのチャンピオンであり続けた吉野家は、2008年にすき家の店舗数を下回り、王座の地位を奪われて以降令和の時代に至るまで迷走を続けています。(すき家は「ワンオペ」問題で一時苦境に立ちましたがそれはまた別の話)

それは、上にあげたような「吉野家の牛丼が好き」以外の顧客体験を提供できなかったマーケティング上の企業課題ではないか。

そう思わずにはいられないライドをしてきました。

そば処 吉野家とは

ハイ書き出しからキモくてすみません。酔っ払ってキーボード叩いてるので!

今日取り上げる「青の吉野家」こと「そば処 吉野家」は、2007年が1号店オープンだそうです。

つまり、2008年にすき家に店舗数を抜かれる直前、すき家の猛追に焦りまくっている頃です。

時世としては狂牛病騒動がひと段落して牛丼の販売を再開したはいいが、牛肉に依存することのないPPM(ポートフォリオ経営:経営資源の多角化)の必要性に迫られていた頃です。なお、吉野家ホールディングスは2004年に「はなまるうどん」に出資・提携(当時は吉野家ディーアンドシー)し、グループ企業としてはうどん店への進出を果たしています。

更なる多角化を推し進めつつ、チャンピオンとしての吉野家の復権を果たすためにできることは何か。吉野家の迷走が始まります。

「ピザ」「カレー」「うな丼」等々、様々にメニューを展開しようとするも、安ければ不味く(ピザ、カレー)、それなりに味を求めようとすると中途半端に高額(うな丼)になってしまい、ことごとくユーザーの支持を得られませんでした。すき家(ゼンショー)がくら寿司を始めとした規模の経済を活かしてうな丼を一程度成功させているのとは対照的ですね。

で、そんな中出てきた答えの一つが「蕎麦」。

でも吉野家のキッチン・オペレーション形態で茹で上げ麺の提供は至難・・・。と言う事で(まぁ推論なんですが)吉野家ブランドで蕎麦の店舗展開をすることになりました。

無理せずはなまるの資源を活かしてうどん&牛丼にすればいいものを、「うどんは傘下に『はなまる』があるし、無理して『なか卯』(ゼンショー)と戦わなくてもよくねぇ?何より後追いで真似するのはプライドが許さん!じゃあ差別化した高級っぽい蕎麦なら勝てるんじゃねえ?」そんな発想だったんじゃないでしょうか。

かつての王者のプライドが邪魔をした傲慢。「立ち食いそば」という江戸から続く「草の根の強者」の存在を完全に見落としていたように思えてなりません。

その結果展開された「そば処 吉野家」。検索してみると2017年頃の記事で、「近畿に5店舗」とありましたが、2020年現在調べてみると近畿圏には今回行った「宇治槙島店」以外の店舗が確認できませんでした。

どうもタイアップ広告の匂いもする記事で全国45店舗が「今後も増えて行く」と書かれていたのが、現状調べた限りでは全国30店舗に減っているようです。わずか3年でこれはやばいwww絶滅危惧レベルです。

行かねばwwww

そば処 吉野家 宇治槙島店へ

ちょっと何のブログやってるのか分からなくなってきましたwようやくお店です。

淀川~宇治川沿いを自転車で走って、

やってきました。「そば処 吉野家 宇治槙島店」

吉野家と言えばオレンジの看板がアイコン、オレンジこそ吉野家のアイデンティティですが、青い看板。「十割そば」とあります。


天玉そば&ミニ牛丼、893円(税込)

出汁は関東風の甘い目で濃いお出汁。僕は関西風、関東風どっちも好きなのでそこは気になりません。

問題は麺です。十割蕎麦らしいのでざる系を推してるんですが、これがもう。そばの香り&味が薄い十割蕎麦ってもう、ただのモソモソした麺です。茹で置きではないでしょうが、冷凍麺かな、そば粉も曳いてから時間たってるでしょう。香りもコシも中途半端。

立ち食いそばで、ちょっと茹で置きで伸びてても二八でツルツルしてる方が全然安心感があります。う~ん、これで1,000円近くはどうかなー。立ち食いそば屋さんなら天丼・そばセットで600円でしょうに!揚げ置きでも十分なかき揚げに5分強待ったし。(でも微妙)

ひとつ擁護すると、僕の好きな吉野家の牛丼は健在なので「吉野家の牛丼+そば」をお店で食べられる、と言う意味ではすごい新鮮なおいしさでした。いろいろなものに目をつぶれば、また来る気もします。

だって吉野家の牛丼とあったかいお出汁がメチャクチャ合う!(蕎麦どこ行ったw)

他にマグロ丼とか天丼もあったんですが、牛丼セットよりさらに高いのに吉野家に来て牛丼以外頼むかねー。はなまるの資源活かして牛丼&うどんセットで安めの価格設定にしたら結構いけると思うんだけど、残念で仕方ありません。

きっと、旧王者のプライドが邪魔をしてなか卯のフォロワー戦略を取れなかったんでしょう。

・おいしい蕎麦が食べたいなら1,000円でいいそば屋さんに行く(お店によってはカツ丼セット800円とかもある)
・丼ものと蕎麦をお安く・早く食べたいなら立ち食いそばの圧倒的勝利
・牛丼食いたいなら吉野家行く

う~ん。ターゲットが見えない・・・。

普通のお店ならあんまりネガティブなことを書きたくないんですが、僕は吉野家の牛丼が好きで、ここに至っては迷走っぷりすらもはや愛おしく感じてしまったので、あえて記事にさせて頂きました。不快になった方がいたらどうもすみません。

おそらく今後も店舗数は減っていき、その内「どさんこラーメン」レベルになるのではないかと思わずにはいられない「そば処 吉野家」。

お見かけの際は是非に。

ログ

あ、そうそう、そもそもライドの目的は廃墟に行くことだったんです。

でも廃墟ってマニアの方からしたらあまり場所をつまびらかにしないのがマナーのようで、廃墟ビギナーの僕がgooglemapにも載ってない場所とか名称を細かく書くのもどうかと思い(上のログ見てちょっと調べればすぐ分かるんですがその辺はお約束)、そば処吉野家の方を無理くりフィーチャーしてみました。

廃墟(というか遺跡)超楽しかったです (o^^o) ※あくまで記録用の写真です。自己責任で。

結論:サイクリングは楽しい。







終わり。


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