前回、深谷龍鎮渓谷と龍王ヶ淵のライドが気に入ってから、奈良市以外の奈良エリアを色々調べてみています。
奈良と言えば何をおいてもまずは鹿、観光地では寺社仏閣や飛鳥地方の古代遺跡、自転車的には十津川、吉野、大台ケ原など南部の秘境山岳ステージが思い浮かびますが、笠置~室生にかけての中高地エリア(大和高原というらしい by wiki)が、個人的にけっこうツボです。
アクセスも良いとは言えず「絶景」と呼べるほど集客力のある観光資源も少ないけど、古代から続く長い歴史の中で少しずつ刻まれた史跡・景観があちこちに点在していて、ブラブラと探索するには最適のエリア。観光客は奈良市内に集中するせいか、人もそれほどいません。
多分、車やバイクだと「そこそこ見映えがするスポットをなんとなく回って終わり」なのが、自転車は移動する過程、ちょっとした道中のアップダウン自体が楽しい(またはツライ)ので、結構な満足感もあって自転車ならではの気がします。前回の龍鎮渓谷に続き、今回もそんな感じでした。
まぁ、無理してビンディングシューズで山に入って膝痛めたんですけど!
デブに下り階段はキツかった・・・。
清滝峠からアップダウンを経て布目ダムへ
さて、今日は奈良市の東エリアから入るので最短ルートは163号線からの清滝峠です。
奈良側から帰って来る時は何度か使ってるけど、大阪側から登るのは何気に初だったりします。たまたまルート的に選択する理由が無かっただけで、避けていた訳ではありません。
ノロノロでしたがなんとなく登り終わってしまったので写真はありません!
清滝峠を越えてそのまま走ってたら木津に着いてしまいました。最短ルートで行けば163号線で笠置から柳生ですが、木津以降の163号線はクソなので引き返して柳生街道(国道369号)から布目ダムへ。
勾配はキツくないけど(4%~10%くらい)、初めての道でアップダウンが続いて┐(´д`)┌ヤレヤレです。初めての道のアップダウンは下ってる時も「どうせまた登るんやろ?」なのでホントやれやれです。
柳生までの登りは忍辱山(にんにくせん)という山。円成寺が有名らしい。
この「忍辱」という地名がどうも気になって帰ってから調べてみたんですが、仏教用語の幸福を得るため条件「六波羅蜜 」の一つ、「忍辱波羅蜜」が由来だそうです。残念!(何が)
なお、そのままボケーっと読んでると、六波羅蜜には他に「布施波羅蜜」という「人に様々な施しを与える精神、行い」というものがあるらしいのですが、布施波羅蜜は別名、「檀那波羅蜜」(だんなはらみつ)というそうです。
檀那波羅蜜・・・略して壇蜜・・・!!!
いやネタじゃなく、どうやらマジで壇蜜さんの名前の由来ぽくてビックリ!
知ってる人からしたら「今さらかよwww」て話でしょうが、自転車に乗ったおかげでまた一つ無駄知識が増えましたね。おめでとう!そしてご結婚おめでとう!!
なお、壇蜜さんのwikiには「檀は仏壇、蜜はお供え物と述べている」とありますが、もともと仏教の知識も豊富な方のようなので知らなかったとは思えず、おそらくカルトっぽい印象を与えないように言い換えただけでしょう。
まぁ壇蜜さんの名前の由来を知って興奮するのは帰ってからの話なので、そのまま下って
武家っぽい家が増えてきて
大柳生。天気はあいにくでしたが、里山っぽいイイ感じの景観でした。
柳生の里は今日の目的地ではありませんので通過します。
布目ダムにやって参りました。今週末から鬼の暴飲暴食ウィーク(忘年会ラッシュ)のため、平日あいにくの天気でのライドになってしまいましたが、ここ、天気よかったらめっちゃいい所ですね。
布目ダムの奥、牛ヶ峯岩屋枡型へ。そして膝破壊
また晴れた日に来るかな、と思いながらも布目ダムは本日の目的地ではありません。
右岸側に渡って周回コース途中から入る山道へ、自転車をその辺の木に括りつけてウォーキング。
参道入口の写真は撮るの忘れた()んですが、「牛ヶ峯共同墓地」ってのが見えた辺りです。看板もあります。
山道を登る、登る、登る・・・。まぁクリートカバーつけてそれなりにグリップもあるので問題は無かったけど、一部際どい箇所も。
滑るとかそういうんじゃなくて体重がね・・・。
次第に大きな岩がゴロゴロと出てきました。
岩が割れた所に木が生えてきたのか、生えてきた木が岩を割ったのか。
ゴロゴロした岩を抜けて、やって参りました。
牛ヶ峯岩屋枡型。ちゃんとした記述が無いので分かりませんが、多分2つに分かれた巨石は「岩屋」と「桝型」に分かれていて、下にあるこっちは「岩屋」の方なんでしょう。
なんでも、弘法大師こと空海様(ほんと日本中ドコにでも出てきますよね彼)が大日如来を掘ったという史跡らしいです。
まぁ僕はそこまで仏教にも詳しくないので「ふーん」てなもんですが、何が凄いってとにかくデカい。
もうデブがデブに見えないサイズでデカい。
岩屋の中には不動明王が祭られているそうです。岩に彫られている大日如来は撮ったけど薄くてちょっと分かりませんでした。
少し上から眺めてみると
葉は堆積しているものの、表面が直線的にスパッと切り取られたようになっているのが分かります。
ここから更に登って
人が潜れそうなデカい隙間の岩や
なんかもうよく分からないことになってる樹の根を越えて
さっきスパッとなってた断面の片割れ、桝型です。こちらには善女龍王が祀られているそうです。ふーん。
まぁ何が祀られているとか色々あるとは思いますが(敬意は当然払いますが残念ながら信仰はないので)、とにかくデカい。地震か何かで巨石がパカっと割れて、半分が落ちて岩屋に、残った半分が残って桝型になったそうです。
もちろん人は僕以外だれもいません。すごい神秘空間。信仰の対象になるのも分かる気がする。
信者の方でしょうか、手入れもしっかりされており、行政的にも序盤の階段のようにそれなりにアクセスも整えられてるけど下手に手を加えすぎず、自然のままに、数百年ひっそりと残り続けてる史跡。
何というか、すごくイイです。僕は別に歴史マニアでも遺跡マニアでも何でもないですが、こういうのは非常にソソります。
しばらく滞在してそれなりに心身がシャキッとした気はしたんですが、ここからが地獄でした・・・。
登りがあるという事は当然下る訳です。
この、表面コンクリの階段を。
クリートカバーしてるとか関係なしに、ビンディングシューズのソールは当たり前のことながらパワー伝達が命。なので衝撃吸収性や柔軟性は皆無、カッチカチです。カッチカチ!
踏み出す度に90㎏の体重がガツン、と足首と膝を殺しにかかってくる訳です。
ガツン、ガツン、ガツン。いやマジで死ぬわ。
途中から膝が痛くなっておじいちゃんみたいに横向きで両足1段で降りました。
色々予定を変更して神野山めえめえ牧場、鍋倉渓
いやーヤバい。膝が痛い。
もともとのルートではもう少し回るつもりだったんですが、ちょっとキツい感じになってしまいました。ほど近いスポットだけにして切り上げましょう。
布目ダムを越えてなんか良く分からない道。
路面がきれいなこういうひっそりとした道、大好きです。
で、フォレストパーク神野山へ。
登りですがそれほど勾配もキツくなく、とにかく路面が綺麗なのですごく気持ちいい。膝痛いけど。
が・・・。
めえめえ牧場入口。坂って写真撮ってもあんまりキツく見えないことが多いですが、ここ、写真でも分かる!キツい坂やん!写真でこれなので、実際はマジで壁。
サイコン読みとは言え25%近辺・・・。まぁ前輪浮いたのですかさず降りて押したんですが。
ここ、たぶん平均でも20%超えると思います。激坂。
押してもキツい坂を登って、なんとかめえめえ牧場。さあ、豚が羊と戯れましょうぞ。
2月末~3月あたりが子ヒツジのベビーラッシュだそうです。人間の親子連れとかいっぱいいるんかなぁ。オッサンがソロで来るのはつらいかなぁ。でも子ヒツジ見たいなぁ。
激坂ですが、平日なら他に人もおらずほっこりできるのでアリですね。どうやって維持されてるのか分かりませんが入場無料(車は駐車協力金)で商業施設じゃないっぽい。なのでカフェとかなんやかんやも無いのですが、かえって人がいないのでちょうど良い。50匹~くらいなんかな、数もそれほどいないせいか六甲牧場ほど匂いもキツくなかったし。食肉、羊毛にしても数が多くないので収益もさほど上がらないだろうし、ホントどうやって運営してんだろ。
あ、柵の外でもわりかしう○ちが落ちてますので、うっかり踏んづけてペダルにねっちょりとニ次被害にならないように注意。
まぁ、めえめえ牧場は寄り道、本来ならそのまま登って神野山展望台に行きたかったんですが天気も悪いし膝が痛いので断念。
で、神野山のもう一つのビュースポット、鍋倉渓へ。
渓とありますので川なんですが、いわゆる川ではありません。
岩の川です。直径1m~3mくらいの岩が、傾斜に沿ってゴロゴロと並んでいます。
天狗が石を投げて喧嘩したとか、この川は天の川を模していて古代人の星座信仰の現れだとか(夏の大三角形に類する巨石もあるそうです)、なんやかんや曰くがありますが、れっきとした自然現象だそうです。岩の下からかすかに水の流れが聞こえますが、砂が流されて岩だけ残った感じ。
まぁロマンなので天の川でも構いませんが。
なかなか圧巻&異様な光景。岩に登ること自体は禁止されてる訳でもないらしく(もちろん自己責任)ここを登って神野山山頂も目指せるそうです。膝が痛くなければ・・・。
アップダウンに苦しんで、がっつり亭「チリカラ定食(特大)」で締め
そろそろ膝が限界にきました。80km1,200mアップなので今までも何度も経験してる距離と高度ですが、なんせビンディング階段下りがキツすぎた。それなりに見るもんは見たので、今日はもうこの辺で帰りましょうか。
が、当然ここからもアップダウン。
水間はトンネル迂回ルートが通行止めだったので仕方なくトンネルへ。通行止め表示見つけた時はほっとした反面、「トンネル嫌だなー地図で見る限り長いんだよなー」と思ったんですが
水間トンネル、反対側の歩道が広くてえがったー。
朝にヴァームとおにぎり食っただけ(途中、ミルクティーとコーラ)なので、腹ペコになりました。伺ったのは
まちのごはんや「がっつり亭」さん。魅惑のまんが盛りオブジェ。
昔は数店舗あったそうですが、今はこの尼ヶ辻の店舗のみのようです。
オブジェ通り様々なデカ盛りメニューがあるそうで、「桶カレー」とかいうワクワク感しかないネーミングのメニューもあるんですが、今回頼んだのは
チリカラ(唐揚のチリソース)定食 特大。唐揚14個!ゴロゴロと、まるで唐揚の鍋倉渓やで!
おまけにご飯&カレーお替り自由、ドリンクバー付きです。ここが天国か。
まぁ味はごく普通だったんですが。
ちょっとチリソースがたっぷり過ぎてクドく感じました。普通の唐揚げの方が最後まで楽しめたかも。今度は桶カレーに挑戦しようと思います。
ご飯3杯ほど頂きながらもちろん完食しましたが、ちょっとチリソース(&卓上のマヨ使った)が汚いことになったので完食写真は割愛。
思いのほか居心地が良く、少し根を張ってしまって出た頃には真っ暗に。
白米オブジェ光ってるよ!
100km走ってないんですがもうだいぶ膝が限界でした。平坦基調なんですが途中、何度もマッサージ休憩して、ノロノロと帰ってきました。
清滝奈良側から大阪市方面。まだ残り15kmくらいありますが、これはこれで「帰って来たなー」って感じがするので好きです。
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今日の教訓
ビンディングで山は登るもんじゃない
や、「何を当たり前の事を」って感じでしょうが!
クリートカバーしてたら別に歩けるし、何とかなるんじゃね?と思ってたんですよね。下りが死ねるとは盲点でした。
でも、まだ自転車降りて行きたい所がいっぱいあるんだよなぁ。
スニーカーだと100kmくらいで疲れてくるし、登りがあるならビンディング使いたいしなぁ。
どうしよっかなー。
終わり。
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